学びの庭

アンティークコインはどこで買うのがベスト?コイン専門店かオークションか

日本人の多くが多少なりともしている貯金…先行き不透明なこのご時世…あなたもきっと将来のため、何かあったときのために貯金をしていると思います。
しかし、こんなご時世においてお金を銀行口座に入れておくのも不安ですし、そもそも日本円で持っている事自体が不安です。
ゆえに、前回の記事では貯金の代わりにアンティークコインを持っておくのはどうか…というお話させていただいたわけであります。

 

 

アンティークコインを貯金代わりに。歴史を楽しみながら有事の対策にも投資にもなります。

 

 

 

今回は、そんなアンティークコインについてもう少し話を広げてみたいと思います。
アンティークコインをどうやって買うのか。どこで買えるのかといったことをテーマにお話させていただきましょう。
そして今回も、歴史が詰まったコインを一枚紹介させていただき、アンティークコインの魅力についてもっと知っていただこうと思います。

 

ぜひ最後までお付き合いくださいませ。

 

 

 

アンティークコインの買い方

アンティークコインに興味が出たところで、まず最初にぶち当たるのが「どこでどうやって買えばよいのか」という問題ではないでしょうか。
と言いますのも、アンティークコインが欲しいと思ってもAmazonでポチればすぐに買えるというものではないからであります。

 

 

アンティークコインを入手する方法はいくつかありますが、まずもっとも簡単なのがコイン専門店のサイトで買うというもの。
世の中にはアンティークコインを専門的に取り扱う業者がおるわけでございますが、そんな業者の中にはオンラインショップを運営している方々もおられます。

 

 

まずはそういうサイトで購入するという方法がひとつ。ところが、こうしたコイン専門店を利用すると大抵は割高な値段で買ってしまうことになります。
相手は業者なので、当然ながら仕入れ値に利益分を乗っけて売り出すわけでございまして、その分高くなってしまうわけであります。

 

 

こんな状態になるのも考えてみれば当たり前のことで、店舗を構えて従業員を雇って商売をしているコイン業者もおるわけで、そうした業者がコインを高く売らなくてはいけないのは当然のこと。
ということは、あなたがコインを買うときには、その店舗の家賃や従業員のお給料分…そして店主の儲けの分も余分に支払わなければならないということなんですね。

 

 

おまけにアンティークコインというものは、膨大な種類があって、さらに一枚一枚状態が違うのです。同じコインでも状態が違えば適正価格が大きく違ってきます。
例えば極上品なら100万円のコインでも、並品なら50万円くらいになる。状態によってこんなにも値段が違うのです。

 

 

初心者にとってはここがくせものでありまして、これが適正な市場価格というものを掴みにくくしておるのです。

 

 

ゆえに、何も知らない初心者相手なら口八丁手八丁でいくらでも値が乗せられるわけで、適正価格の2倍3倍といったボッタクリ価格で販売している業者もございます。
中には状態の悪いコインを高値で売っている業者もおり、並品を極上品なみの値段で売っている業者もあるという始末です。

 

 

ヴィルヘルム2世 5マルク銀貨


今回ご紹介いたしますのは、1913年に発行されたドイツの5マルク銀貨でございます。この銀貨、直径38mm・重量28g・銀品位.900と存在感たっぷりの大型銀貨でございますが、鑑定済みの極上品でも10万円以下ですので庶民でも気軽に手に入れることができる価格であります。
銘は”WILHELM II DEUTSCHER KAISER KONIG VON PREUSSEN”…日本語にすると「プロイセン王にしてドイツ皇帝・ヴィルヘルム2世」となっていることからわかるように、彼はドイツ帝国の皇帝陛下でございます。

コインの裏面にはドイツ帝国の国章である黒鷲が刻印されており、この鷲が首にかけている輪のようなものは、プロイセン王国の最高勲章「黒鷲勲章」であります。この黒鷲勲章は王族や高位の貴族・軍人にのみ授与されたものなのですが、実はプロイセン王国がドイツを統一するまでの国章の黒鷲は黒鷲勲章を下げていませんでした。ドイツ統一後に”プロイセン王国の最高勲章”を下げた黒鷲がドイツ帝国の国章とされたわけでありますが、これはつまり、プロイセン王国がドイツ統一を成し遂げたことを象徴するものだったのですね。

現在は皇帝がいない国になってしまったドイツでございますが、第一次世界大戦に敗れるまではこのように皇帝を頂く国だったのです。ちなみに彼は最後のドイツ皇帝でありまして、このコインが発行された1913年というのはまさに大戦前夜…。
1910年代に入ると欧州列強諸国の間で戦争は不可避という不穏な空気が漂い、1913年には第二次バルカン戦争が勃発…大規模な戦争がいつ起きてもおかしくない時でした。実際、翌年の1914年7月28日に第一次世界大戦が起こったことは歴史に刻まれている通りであります。

まさにそういう時代ですから、このコインの彼の肖像を見てください。立派な軍服を着ているではありませんか。ドイツ皇帝のみ身に着けることを許された、ドイツ帝国大元帥の軍服であります。
普通、コインに描かれる肖像というのはヘッドのみ…つまり首から上なのですが、このコインの肖像はバストまで刻印されていてしかも軍服を着ているんですね。まさしく大戦前夜の不穏な空気…戦争の足音がせまる、当時の世相を色濃く反映したコインであると言えましょう。

ちなみにこのコインは1913年と1914年の2年間のみ発行され、大戦が本格化した1915年以降には5マルク銀貨は発行されなくなりました。
第一次世界大戦は人類が経験した史上初の総力戦…まさに国家の全てを戦争に注ぎ込む未曾有の大戦争であったため大量の物資を調達する必要がありました。
戦争が起こると、基本的にその国の通貨は国際決済で使えず、いつの時代も人類の共通通貨であった金か銀しか使えない状態になりますゆえ、このように大粒の銀貨を発行する余裕など無くなってしまったのでしょう。

 

 

アンティークコインは個人間で買うのがよい

以上のような理由から、私はコイン専門店でアンティークコインを買うことをおススメしておりません。
私としては、すでにアンティークコインを所有している人と個人間で取引するのが理想的と考えます。

 

 

ただひとつ、私がコイン専門店をおススメするとすれば、ドリームコインというサイトがございます。
このドリームコインというサイト…見た目はコイン専門のオンラインショップですが、実はコイン専門店というよりも個人間の売買を仲介するサイトなのです。

 

 

だから売り出されている価格を見ても適正価格から大きく乖離しておりません。なかには適正価格よりも安く売り出されているものもございます。
おそらくそういうものは、コインの所有者が早く現金化したくて安く売り出しているのでありましょう。
ただ、ドリームコインに売られているものも限りがございますので、選択肢を増やしたいならもっと他のところにも目を向けなければなりません。

 

 

そこで、個人間の取引となればメルカリやヤフオクが真っ先に思いつくことでしょう。
確かにメルカリやヤフオクでもたくさんアンティークコインが売り出されておるのですが、そこは言うなれば地雷原のような場所であります。

 

 

メルカリやヤフオクには前述のようなボッタクリ業者はもちろんのこと、贋作…つまりニセモノも大量に売り出されている無法地帯です。
実際、この私もメルカリでニセモノを掴ませられたことがありまして、写真と全く違うものが送られてきたこともありました。

 

 

もちろん、写真と違うものが送られてくればメルカリから返金してもらえるのですが、そうでなければお金が返ってくる保証はございません。
つまりニセモノの写真で出品されているものをニセモノと知らず購入してしまったら…これはもう目もあてられません。
ニセモノをニセモノと見分ける方法もありますが、それはまた別の機会にお伝えしたいと思います。

 

 

私が今お伝えしたいのは、とにかく信用できる場所で買わなければいけないということ。アンティークコインを手にしたことがない初心者なら特にそうです。
本物のアンティークコインを手にしたことがなければ、本物かニセモノかなどわかるはずがありませんよね。

 

 

 

最も信用できるのはアンティークコインのオークション

そこで、私が一番おススメしているのは、アンティークコインのオークションでございます。
世の中にはアンティークコイン専門のオークションが開催されておりまして、そうしたオークションはきちんと鑑定された品物が競りにかけられます。

 

 

思わぬ安値で落札できることもあり、そこもまたコインオークションの魅力のひとつです。
ですので、こうしたコインオークションを利用するのが、最も安全にアンティークコインを入手する手段であると言えましょう。

 

 

ただひとつ難点をあげるとするならば、初心者にはいささか敷居が高い…ということでございましょうか。
そんな方はコインオークションに慣れた人に頼んで、予算を伝え、いくらか謝礼でも渡して代わりに落札してもらうのもよいかと思います。

 

 

さて、今回はこのあたりで話を結ばせていただこうと思いますが、このコインオークションについても、今後また別の記事を割いて詳しくお話しいたしましょう。

 

 

それでは、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
またお読みいただけますと嬉しく思います。

 

 

 

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